「幡羅官衙遺跡群と武士の本拠地」見学会

 昭和38年、一人の考古好き少年が採集して、市の教育委に持ち込んだ石器が古代の祭祀に使われる馬や人、櫛などの形をした石製模造品と判り大騒ぎとなったという、たいへんドラマチックな幕開けで幡羅官衙遺跡群の発掘調査は始まっています。 今回の友の会見学会は、現在開催中の企画展「埼玉の官衙」―律令時代のお役所―に関連させて、この幡羅官衙遺跡群見学をメインテーマに実施しました。
1月23日(水)大寒直後にもかかわらず無風快晴の穏やかな一日、友の会テルテル坊主のお蔭です。現地では熊谷市側で発掘調査に関わられている江南文化財センター所長の吉野先生にお願いしました。遺跡群は「幡羅官衙遺跡」「西別府遺跡」「西別府祭祀遺跡」「西別府廃寺」の4遺跡で構成されています。遺跡近くの公民館で遺跡全体の概要と展示されている出土品についての解説を聴いた後、現地を巡りました。発掘調査は一段落したところで遺構は全て土の中、一面の畑や森から先生の解りやすいお話によって古代の官衙景観が浮かび上がってきました。将来はVRテクノロジーを応用した現地での景観再現も夢ではないでしょう。
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    西別府祭祀遺跡  古代は豊富な湧水地だった(2018年10月撮影)
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    前方一帯が幡羅官衙遺跡(深谷市) (2018年10月撮影)
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    遺跡復元イメージ図(熊谷市資料より転載)  
 幡羅官衙遺跡群については現在開催中の企画展で詳しく解説されています

見学会後半は、律令体制が崩壊した後を受け、当地一帯を本拠として開発に携わり、中世から戦国期に活躍した武士たちの館跡やゆかりの寺社を訪ねました。別府氏館跡は四方に土塁や堀が完璧に残る希少な遺構、中条氏館跡に建つ天台宗古刹常光院では茅葺の本堂でご住職から鎌倉時代からの歴史を聴いたり、成田氏ゆかりの上之村神社では忍城主成田長泰奉納の金箔漆塗りの社殿扉を社務所内で特別に拝観させていただくなど友の会ならではの貴重な体験が出来ました。参加41名   
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      中世を偲ばせるー別府氏城館跡 
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      思わず見惚れる常光院茅葺本堂    (文・画像 kin記)









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