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zoom RSS プレミアム講座「害虫・カビとの戦い! 最前線」(12/3)とアンケート結果

<<   作成日時 : 2015/12/19 18:10   >>

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 本年度3回目のプレミアム講座は、文化財の保存科学がご専門の野中仁主任学芸員から、博物館の裏方として努力されていることの一端を伺いました。歴史・民俗の中味が大好きな会員の中でどれだけの方が参加されるか予測できませんでしたが、文化財の保存に関心の高い33名の参加を得ました。

 当館所蔵の資料の数は何と12万3千点もあるのです。生まれた時代も構成する素材も多種多様な資料をどのように保存していくのか?気の遠くなるような膨大な数の文化財を分類して安全に収納した上で、劣化させないように後世に伝えるということは、大変な仕事だと知りました。資料を劣化破損させる要因として、温度、湿度、生物(害虫、カビ)、光、汚染空気、災害などがありますが、湿度と光(紫外線)の影響が一般に考えられる以上に注意を要するようです。また、有害生物の中で、特に文化財害虫としてマークしているものは、ゴキブリ、シバンムシ、カツオブシムシ、チャタテムシ等で、常に館内の発生状況を調査しています。カビは湿度の影響を大きく受けること、特にほこりがカビの温床になることも日々の管理を進める上で重要です。

 上記の有害生物の管理のベースにある考え方は、IPM(Integrated Pest Management:総合的有害生物管理)というものだそうです。IPMの定義は、「あらゆる適切な防除手段を相互に矛盾しないように使用し、害虫密度を経済的被害許容水準以下に減少させ、かつ低いレベルに管理する予防的方法」とされます。また、IPMは元々農業分野の考え方で、農薬の残留毒性を抑制して健康被害や耐性生物を生まないことを狙うものですが、現在は多方面の分野にその考え方が取り入れられ、文化財分野でも10年ほど前から行われるようになりました。

 最後に文化財の保存方法の例として、正倉院や土蔵の優れた点を解説していただき、昔の人々の知恵を改めて感じた次第です。以下に、参加者に書いていただいたアンケートの集計結果をお示しします。(nimo)

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プレミアム講座 アンケート結果の概要: 第三回分(12月3日実施)
    「害虫・カビとの戦い! 最前線」      講師:野中仁主任学芸員
埼玉県立歴史と民俗の博物館友の会 プレミアム講座委員会 2015.12.14

○ 回収率  67%  (22/33名)    〔項目別の回答欠落を含む〕
○ 参加者の分類
  ・性別  男 67%(12名)  女 33%(6名)  〔未記入:4名〕
  ・年代  40代以下 0%  50代 9%(2)  60代 45%(10)  
        70代以上 45%(10)   
  ・理解度  よく理解できた 91%(20)  あまり分からなかった 5%(1)
         未記入or不明確 5%(1) 

○ 今回の講座に対する意見・感想 〔要約〕
・なかなか聞けない専門的なお話が聞け、これからの展示見学は心して見たい。
・収蔵資料の保存方法の基本と重要性がわかった。もっと早く聞きたかった。
・文化財の保護は大変な仕事だと思う。目に見えない所での管理の苦労に感謝。
・害虫、カビへの対策と、光や湿度への日々の管理を知り、感謝。応援したい。
・ホルマリンを使わない薬品使用など、人体への配慮も知って、良かった。
・主婦として家庭生活にも関連があり、参考になった。
・月2回の定期清掃など地味だが重要な活動のおかげで文化財が守られている。
・IPMに関して、苦労が解り、人が変わっても続けていくことの難しさを感じた。
・高松塚の壁画のカビのニュース、厳しい管理下でも起こることの大変さを知った。
・館のゴキブリ捕獲データにびっくり。ボランティアが関われる活動もあるのでは?
・本来はあまり興味のある分野でなかったが、珍しいお話を聞けた。
・収集、整理、研究としての科学的説明が良かった。
・最後の正倉院の話が面白かった。正倉院での保存方法も学べて良かった。

○ 今後の講座への希望・意見 〔要約〕
・今後も開催してほしい。講座数をもっと増やしてほしい。
・渡来人と武蔵との関係。
・武蔵武士の盛衰。
・旧石器時代の最新情報。捏造問題の反省も。
・旧道、古道等の講座があれば、足が不自由でも参加できる。
・難しい部分があっても少しでも理解できれば、ワンランク上の話は面白い。
・神社に関する話。
・博物館のあり方。公共的社会教育施設としてコレクション型、アイデンティティ型。
・展示物の収集保存目的についての話。
・地域と博物館との連携に関する先進的な活動事例があれば聞きたい。

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