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zoom RSS 「大江戸百景を歩く─上野編」今回も楽しく歩きました

<<   作成日時 : 2014/07/03 19:30   >>

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動物園や国立博物館のある上野公園に行っていない人はいないと思いますが、別の観点からみるとさらに楽しめます。浮世絵に描かれた同じ場所から現代の街をみてみようという、埼玉県立歴史と民俗の博物館友の会映像・写真クラブ主催の『大江戸百景を歩く』第3回目はこの上野周辺。

午前10時、参加者17名が駅に参集。近くのグリーンプラザで行程の説明。心配された天気でしたが、次第に晴れ間も広がるようになりました。この街歩きでは『大江戸名所百景散歩』(人文社刊)を参考にしていますが、そこに掲載の江戸切絵図をもとに現代の上野公園周辺との違いを確認しましたが、今回は地元にお住いの長島さん(理事)にもご参加いただき、資料をお借りしての説明でした。上野公園の特徴は広大な寛永寺の寺領が戊辰戦争の結果、江戸幕府の消滅とともに政府に移管され、その広い公有地に講演や各種の公共施設が建てられたということです。絵図でみると寛永寺の巨大な本堂のあった場所のほぼ同じ敷地のなかに東京国立博物館が建てられ、その前の中堂や文殊楼のあった場所が噴水広場になっています。広場の端のまっすぐの道は将軍がおりするための「御成道」でした。

まず、公園の隅っこに追いやられた寛永寺に赴き、掲げられた扁額や巨大な灯籠に昔の栄華をしのび、ついで最初の目的地である清水観音堂へ。『第19景 上野清水堂不忍ノ池』の舞台です。この観音堂は寛永寺を開山した天海僧正によって創建されたもので、上野山を江戸城の鬼門の守りの場として西の比叡山になぞらえ、次々と建立られた有名な堂舎一つです。ちなみに不忍池を琵琶湖になぞらえています(サイズが違う!)。いまも、当時とほぼ同じ構図で景色を見ることができますが、残念なことに近くの木々が高く生い茂っていて不忍池を直接見ることができません。ほかに高い建物がない場所なのでやや残念。

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清水観音堂前で記念撮影



「大江戸百景」には「月の松」という奇妙に丸くなった枝の松の木が2点描かれています(もう1点は『第89景 上野山内月のまつ』)。当時の松はありませんが、最近に再現したと思われる布でまかれた松の木が正面に植えられていました。広重の浮世絵をポスタ−のように飾ったりということも含め、あまり感心しないアイディアです。無くなったものはそのままでいいと思います。時の鐘や天下僧正の墓地、彰義隊と明治政府軍の激戦の場所(彰義隊戦争=1868年))であることを示す彰義隊士の墓など見どころもたくさんありますが、ここで昼食休憩。女性陣は先週から始まった故宮博物館展で混雑する精養軒に向かいました。

午後、観音堂から下へ降りて不忍池にある弁天島へ。やたらに石碑があります。この付近のハスだけが少し咲いています。池の中の道を通って湯島へ。途中で1メートルくらいのヘビを発見!。湯島天神(天満宮)は武蔵野台地の東端にあり、不忍池などの低地とは10メートル以上の高低差がありますからここからの眺めは『第117景 湯しま天神坂上眺望』にみられるように素晴らしいものがあったとおもわれます。ゆるい女坂から上り、眺めると鳥居などの前景は昔通りながらやはりマンションやビル群にさえぎられて池方面はまったく見えません。


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湯島天神からのながめ


帰りは男坂を降りて参道をまっすぐ上野広小路へ。松坂屋が目印の広小路は先ほどの御成道の続きです。この通りから上野公園を見た絵の最初が『第13景 下谷広小路』。松坂屋の前を歩く参詣客を描いたものですから今でもなんとなく雰囲気は伝わります。次は少し進んで『第12景 上野山した』。絵図でみるとその直前に不忍池から流れ出た川が広小路を通り、そこに3本の橋が架かっています。三橋というそうで、そこにあった茶店「みはし」が同じ場所に甘味喫茶として現存しています。いまは逆にその店が川(橋)の位置特定の目印になっています。また、ここには寛永寺に入る黒門があり、彰義隊戦争では薩摩兵を主力とした明治政府軍との最初の激戦が行われた場所でもあります。記録によると「みはし」の少し先のパチンコ屋のあたりに「雁鍋」という料理屋があり、政府軍がその2階に大砲をあげて彰義隊を攻撃したそうです(吉村明『彰義隊』)。

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下谷広小路


上野駅ができたために崖を崩したようで風景はかなり変わっていますが、当時からの繁華街、そしてその後の戊辰戦争や太平洋戦争の記憶も急速に薄れて発展していく上野の過去と未来を同時に見た見学会。今回も楽しく歩きました

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